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ノーク出版
書籍リスト
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四季四部作・長編時代小説
『 秋の遠音 』 上巻 / 中巻 / 下巻 |
春吉省吾 著 |
上巻 2,000円+税 中巻 2,100円+税 下巻 2,100円+税 |
時代小説 |
上巻 ISBN978-4-905373-10-0 C0093 中巻 ISBN978-4-905373-11-7 C0093 下巻 ISBN978-4-905373-12-4 C0093 |
四六判上製 |
上巻 328頁 中巻 446頁 下巻 444頁 |
2020/6刊 |
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四季四部作・長編歴史時代小説シリーズの最終作品、原稿用紙2600枚、春吉省吾渾身の書き下ろし!!
令和の今、幕末・明治期の、裏切りと我欲渦巻く混沌の時代、主人公「吉村春明」を通して、真の人倫とは何かと問う日本の新しい「大河小説」遂に誕生!!
「コロナ禍」のなか、先の見えない「不安」に対して「秋の遠音」は、しっかりとその指針を与えてくれる。
● 文化3年(1806年)若年寄・三池藩藩主立花種周(たねちか)が、蟄居謹慎となり、遠く三百七十里も離れた、陸奥下手渡に移封になった。
物語は、旧三池家臣とその家族が下手渡に到着したところから始まった。「秋の遠音」の主人公、吉村春明を通して、幕末から明治初期の、
複雑にして重層に重なり合う、幕末・明治の裏の裏の歴史がダイナミックに描かれる。勝者の都合によって塗り替えられた歴史でなく、
歪曲された敗者への同情でもなく、冷徹な時代背景をその舞台に据え、下手渡移封から、主人公吉村土肥助が亡くなる明治 25年(1892年)までのおよそ
90年の「幕末・明治の通史」小説です。叙情豊かな日本の四季の移ろい、庶民の細々とした日常の暮らしが丁寧に描かれます。いきいきとした女性の活躍も鮮やかである。
●【上巻】 若年寄であった三池藩主立花種周は、突然蟄居・謹慎を申し渡された。 陸奥下手渡に移封になった二代藩主種温の時、
天保の大飢饉を何とか凌ぐが、志半ばで斃れてしまう。 三代藩主種恭の時に、旧地三池の半分を、幕府から分領地として与えられた。
家臣の吉村土肥助(春明)が、三池分領地に乗り込んだのは、嘉永4年(1851年)11令和の5日のことであった。
作品中には、歴史上の人物として、松平定信、近藤重蔵、伊能忠敬などが新しい視点で描かれる。
●【中巻】 吉村土肥助(春明)は、三池の資産家塚本源吾と組み、炭鉱の大改革を断行する。 攘夷の嵐が吹きすさむなか、
藩主種恭は若年寄に任命される。 禁門の変の指導者真木和泉の影響で、三池分領地もざわつくが、本国下手渡と三百七十里を行き来する春明は、
福島町で井筒屋の番頭古河市兵衛と出会い、財政再興の光明を見いだす。再び京に戻った春明は、大久保一翁と面会のため大坂に立ち寄るが、
偶然に坂本龍馬と出会った。龍馬とは寺田屋で一晩語り合った。
●【下巻】 下手渡本藩の蚕種事業が軌道に乗り、春明は新関家の二女葉月と結ばれる。 藩主種恭は幕閣の中枢として活躍するが、
時勢は激変し、薩長軍は政府軍となった。下手渡陣屋も焼き討ちに遭う。 明治となり、春明一家は東京で暮らすことになったが、
廃藩置県、小野組の倒産、学習院創設に係わるなど、その暮らしは波乱に富んだ。 しかし晩年になっても春明の行動は、
人の縁に繋がって留まることはなかった。最晩年には、盛岡尋常師範学校の教師兼書記として生徒達を指導した。
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